ji-iのんべえ爺さん自転車に乗る

ちょっと飲んでは走り、走っては飲む爺です....が、最近医者に止められて飲めなくなりました

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

歴史民俗資料館...この広大な土地に隣の大森家が本陣を勤めていたらしい

望月の旅館に到着、自動車を停めて中から自転車を引っ張り出す。女将さんには夕方には帰ってきますと言い残して早速走り出す。まずは望月宿本陣跡の歴史民俗資料館、この場所に本陣があったとのこと。 望月宿本陣跡に建つ歴史民俗資料館

八幡宿の本陣跡...当時は美ヶ原山本小屋を出発しヤブコギの連続のあと急勾配の笠取峠を越えて疲れ果てていた

あの松並木が健在なら是非もう一度訪ねてみたいと思った。5月のある日、自動車に自転車を積んで出かけた。望月の旅館に自動車を置かせてもらい、そこから笠取峠まで行って引き返す。その日はその旅館にお世話になるという計画だ。画像は望月宿の一つ手前の…

テレビを見ていたら51年前に通った中山道笠取峠の松並木が映し出された、画像は51年前の笠取峠

(中山道 笠取峠紀行) ある日TVで古い街道の松並木が映し出された。何の気なしに観ていたらレポーターが中山道の笠取峠だと云う。ハッとして画面に釘付けになった。紛れもなく想い出の中にある峠路だ。それは1967年8月5日、仲間と笠取峠を越えて芦…

旅は終わっている 何も考えていない 地図も見ない ただ漫然とクランクを回しているだけだった

笹子トンネル着11時45分。料金所で金20円を払い、ヘアピンカーブの先左手にあるドライブインに飛び込んで120円の玉子丼を平らげる。食後のけだるさを振り払いV字型の笹子谷を大月に向かって駆け下りていく。猿橋、上野原、相模湖を過ぎ冷気の忍び寄…

勝沼あたりから笹子の上りがきつくなる

勝沼着11時30分、ブドウ畑の彼方に雪をかぶった南アルプスが見えた。だが旅の終わりの空しさばかりつのり、目が稜線を追いかけているだけで心には何も響いてこない。来年まで見られない雪山だが名残を惜しむ気持ちにはなれなかった。笹子を越えると抑揚…

この塩川橋を渡った左側の土手にいつも立派な花束が供えられていた

穴山橋着9時15分。韮崎駅を過ぎて塩川橋を渡る手前右側に1964年8月の事故から4年経ったが、五つ六つ花束が供えられているのが見える。中井貴一氏の父親、佐田啓二氏の亡くなった現場である。合掌。反対車線なので立ち寄らず心の中で手を合わせて通…

富士見町では横広だった八ヶ岳も白州町付近ではだいぶ狭まって見える

(富士見~帰宅) 東京へ帰る日 10月30日水曜日快晴、朝8時富士見を出発。今日は最終日、ただ家に帰るだけだ。目標も何もない、ゆっくり走ると寂しくなるからすっ飛ばして帰ることにする。国道20号線は高校時代から何度も東京~茅野間を往復している…

蓼科湖を通る道は昔は有料道路だった

芹ケ沢ゲートで通行料を払い坦々と茅野に下りていく。明日はもう東京に帰れるので少しでも距離をかせぐため富士見へ向かう。富士見着18時25分、駅前の旅館で旅装を解き、鯉の甘露煮をつまみに缶ビールで一人乾杯。他愛もなく朝までぐっすり眠ってしまっ…

夕陽が当たって茜色に輝く峠を振り返り見ていると旅の終わりの虚しさ、虚脱感が胸を押しつぶさんばかりに押し寄せてくるのであった

笹丸平より有料道路を走ることにする。タイヤにエアを補充する。斜陽に光る舗装路を下る。スピードが上がる。そうだ!もうこの先凸凹道はないんだ!。悪路から解放され滑らかな舗装路を下りていくと旅の終わりの寂しさが湧き上がる。17時05分、蓼科湖に…

全世界が夕焼け色になったかのような見事なフィナーレだった

30分ほどしてようやく雪も止み灰色の雲の下から暖かい太陽が頬を撫でるようになる。逆光の中に見渡す限りのススキの群生だ。その穂波が無数の真珠のように銀色に鈍く光る。陽はだいぶ西に傾いて今にも南アルプスの稜線に姿を消そうとしている。振り返ると…

マッドガードの泥もボトルの水もカチンカチンに凍っていた

外に出ると小屋の外に吊るしてある温度計はとっくに氷点下を指している。あれれ!ボトルの形が変だな!よく見たら気圧差でボトルの底が出っ張っている。ボトルの水もマッドガードの泥もカチカチに凍っている。木切れでマッドガードを叩くとガチンといって大…

ようやく2120mの峠に到着した

14時30分、標高2120mの麦草峠に着いた。峠の南斜面に麦草ヒュッテが見える。泥んこ道を小屋まで自転車を押し上げるとタイヤ、マッドガードまで泥だらけになる。リムにも一部泥がついてしまった。中に入るとムッとする空気、眼鏡が曇る。番人が薪の…

吹雪の中でパンツ一枚になった

う~む!こりゃだめだ!。標高2000m付近で吹雪になってきた。短パンでは寒すぎる(当たり前か?)。身を隠すところがどこにもないが誰も来ないだろう。気合を入れて短パンを脱ぐ。道端で下着のパンツ一枚になると途端に激しい胴震いが来る。人に見られ…

周囲の樹木も高山樹林帯に変わった

標高1800m付近まで上ってくると樹木はコメツガ、シラビソなどの高山樹林帯になる。さっきから雪が降ってきて路面に少し積もりだした。麓の方では入道雲がムクムク湧き上がっていたのに。高山では色々なことが起こる...。ペダルに力を入れて漕いでいると…

当時は硫黄岳の爆裂火口が道路から見えた

標高1700m付近で左前方に硫黄岳の爆裂火口が見えてくる。雪をかぶった垂直の壁が上から見下ろしている様子に相当な圧迫感を受ける。今は国道沿いの林が成長していて硫黄岳が見られる場所はほとんどないと思われる。当時は風除けになってくれる樹木も成…

美しい白樺林

標高1600m付近まで上ってくると白樺林が美しい。ただ新しく道路を作ったばかりで瓦礫が白樺の根方に投げ捨てられているのがいただけない(当時麦草峠を越える道は国道ではなかった)。この場所は現在観光客に大人気の八千穂高原スキー場、まさかとお思…

上り始めは道が悪く思わず青ざめた

(佐久羽黒下~麦草峠~富士見) 翌10月29日火曜日朝、また郵便局のおじさんが旅館にやってきた。「あんたが心配でまた来たよ!」。おいおい大丈夫か?こっちは郵便局の方が心配だよ。羽黒下駅構内でCー56の写真を撮り、すこし遅くなったが9時30分…

旅館に着くと「まあ上がれ」と郵便局員

夕方旅館に着いて玄関を開けたらおじさんが出てきて「まあ上がれ」と言う。上がって炬燵に潜り込み「宿賃はいくらですか?」と尋ねたら「さあ、いくらぐらいだろう」、と変なことを言う。「実はオレ郵便局の者なんだけどな、ここのカミさんに留守番を頼まれ…

グーグルで見ると現在も同じ地形がよく分かる矢沢地区

画像は馬返から2.5kmほど下った矢沢というところ。この1km先に大日向小学校があり、写真を撮っていると下校中の子供たちに取り囲まれた。「いま何時?」とか「変な自転車!」とか「袋一杯つけてらぁ!」などと勝手なことを言っている。どの子の顔もみ…

41年経ってもそんなに雰囲気は変わらない

乙女の滝から2kmほどで古谷(こや)ダムに到達するが、爺が昔走った旧道はその1km手前石臼公園から抜井川に沿って左に入り、やがてダムに向かって思い出とともに滑り落ちていく。ダムの下流から廃道化した旧道が現れるが北側の新道とは馬返で合流する…

ここの断崖絶壁も今とほとんど変わらない

十石峠の下りは急だ。今は道が改修されて走りやすくなったが爺が走ったころは沢沿いに一直線に下っているところが何か所かあり、反対側から上ったらさぞ大変だろうなと思っていた。峠の下りに入ると北斜面ということもあって大変寒い。あまりの寒さにグロー…

やっと十石峠に着いた 休んでいるとあっという間に冷えてくる

13時15分十石峠に着いた。坂下の集落から15.6km、黒川の瀬音が聞こえなくなってから6.1km、最後の尾根をU字型に巻いてから3.0km。浜平鉱泉を出発したのが9時15分だからおよそ4時間もかかっている。ここで宿で作ってもらった昼飯を食べ…

41年後の同じ場所

同じ場所を2009年6月に来たとき撮ったもの。森林の成長は早いものだ。41年経つとこうなるという見本のようだ。 樹木の成長は早い

後方を振り返ると上ってきた道のりがよく分かる

最後の尾根をU字型に巻くと頂上は近い。妙義山のギザギザの山並も全貌を現した。画像の右上の山は坂下で左に曲がったときの写真で「テントを張ったような山が見える」と述べた、その山だと思う(五つ前の記事)。形がそっくりだ。さらに尾根道の少し左に先…

文字通りモミジのトンネルだ

実際に見た感じだとこの画像の方が感覚的に近いと思う。対岸の道はこのあと600mほど西(画像では左)に進み黒川の沢の凹みを巻いて東へ180度方向転換する。その沢の凹みから400m進むとこの撮影場所に来る。この画像には写っていないが対岸の山の上…

渓谷沿いの原生林帯を抜けるとモミジのトンネルになる

黒川に沿った道はやがて原生林を抜けて深い渓谷に沿って進むようになる。とともに山肌には杉の苗木がびっしり植えられていて、植林されていないところだけが赤やら黄やらで美しい。黒川から聞こえていた瀬音が聞こえなくなると、西に向かって進んでいた道は…

41年経っても形が変わらない朴の木

2009年6月に同じ朴の木を撮影。41年ぶりに来たとき「あっ!あの時、写真に撮った木だ!」とすぐ気が付いた。左にクランク型にねじ曲がった枝ぶりが特徴的だ。幹もだいぶ太くたくましくなっていた。 41年ぶりに再会した朴の木

昼なお暗い渓谷に沿った道をいく

黒川沿いの道は昼なお暗いブナやミズナラの原生林である。その中を小路が峠まで細々と続いている。画像は朴(ほお)の木、2009年6月に再訪し写真を撮り拡大し、特徴のある葉っぱで初めて朴の木と知った。 朴の大木、自転車が小さい

チェンジワイヤが90%直って安心して出発した

女将さんの見送りを受けて出発。最初はゆるい下り坂だ。試しにチェンジをゴトンゴトンと動かしてみる。大丈夫だ。しかしハンダ付けしたところが邪魔になってどうしても17Tから15Tに落ちない。でもここまで直れば十分だ。坂下のT字路を左に進む。前方…

浜平鉱泉のオヤジさんに切れたワイヤを直してもらった

(浜平鉱泉~十石峠~佐久羽黒下) 翌10月28日月曜日、昨夜遅く帰ってきた親父さんが「ハンダでくっつけてやる」と云う。これは有難い。うまくいけば直るかも知れない。期待を込めながら玄関先で作業をジッと見ていた。節くれだった親父さんの指先を...…