十石峠の下りは急坂だった
十石峠から急な荒れた小路を駆け下りてくると3,8kmで画像の断崖絶壁の場所に来る。ここは55年経った今も道が舗装された以外何も変わっていない。絶壁もそのままだ。そこから300m下ると乙女の滝がある。
乙女の滝から2,6km下ると古谷(こや)ダムの天端道路があらわれる。
爺が走ったころ道は抜井川に沿って左岸を約1,6km走り落合橋で右岸に渡っていた。
落合橋は今も鮮明に覚えている。長い坂を下りてくると道が上りになる。「こんなところで上り?」と驚いたがすぐ落合橋で対岸に渡ると知って安心した。ここまでが馬返し集落、橋を渡ると古谷集落になる。
落合橋から1,1km進むと画像の場所に来る。この集落の佇まいは道が舗装された以外55年前と変わらない。
さっきの集落から600m走ると爺が走ったころの旧道が現れる。
旧道を900m進むと矢沢集落の火の見櫓があり、その先100mに写真と同じ場所がある。
この辺りではもう真っ暗で写真を撮れなかった。1968年の写真の時よりもっと暗かったのだ。
グーグルストリートビューで見ると今も55年前もほとんど景色が変わらないことが分かる。
車を停めて往時を偲んでみる。写真を撮っていて下校中の小学生たちに「いま何時?」、「変な自転車!」、「袋一杯つけてらぁ」などと声を掛けられたことを...。
その子供たちも今はもうみんな60歳を過ぎているのだろう。