風邪を引いて具合の悪いT田君
翌朝8時半出発予定だったがT田君の具合が悪いので5時半に出発した。彼は発熱でほとんど朝食を食べられなかった。早く家に帰りたいとダルそうに訴えているだけ。峠からの下りは最初尾根をトラバースするように北に向かって下りていく。細かい霧雨がそぼ降る中、黙々と下りていく。普段陽気な彼が押し黙ってまるでお通夜のようだ。時々立ち止まって鼻をかむ仕草が気の毒でならない。
鬱蒼としたコメツガやシラビソの原生林の中を下りていく道は、幅50cmぐらいと狭いが路面は荒れていないので走り易い。ただ所々落差50cmほどの段差があり、いちいち自転車から降りて前輪を持ち上げないとフロントマッドガードの端をガリッとこすってしまう。