ji-iのんべえ爺さん自転車に乗る

ちょっと飲んでは走り、走っては飲む爺です....が、最近医者に止められて飲めなくなりました

若い頃の自分に出会ってから意識が混濁してきた

何か不気味さを感じて眩暈がする。少しくたびれたのかも知れない。視野の端に霧がかかってきた。ブナやカエデの紅葉が超ワイドレンズの画像のように両側から倒れこんでくる。頭上で視界がグルグル回り出した。この錯覚が幻覚の入口だと気付かずに潜在意識の深淵にのめりこんでいった。ゆがんだ視界の端は霧に覆われ、真ん中だけやけにはっきり見える。その中にわずかに右にカーブした一本の道があり、唐突に一人のサイクリストが坂道を下ってきた。そのサイクリストが若い頃の爺にそっくりな顔をしている。すれ違いざまお互い顔を見合わせ一瞬ハッとしたが彼は矢のように白い霧の中を走り抜けていった。

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ブナの紅葉の中で幻覚に襲われた