声を掛けても返事のないご老人、翌日帰省したご家族に尋ねたら「亡くなった父親」とのこと
夕方薄暗くなって古民家に帰ってきたら隣家の庭で(ここも空き家だった)剣道着のご老人が竹刀を振り回している。「こんばんは」と挨拶したが聞こえないのか相変わらず竹刀を振り続けている。翌日息子さん一家が帰省してきたので「昨日ご老人が竹刀を振っていたが...」と身なりなどを説明したら、「それは亡くなったうちの親父じゃないかと思う」とのこと。顔を上げると欄間には昨日夕方見た同じ剣道着のご老人の写真が飾ってあった。背中が一気に凍り付いた。その夜は壊れて動かない柱時計が鳴り出したりとか怖くなり爺も東京に帰ることにした。