いつの間に現れたのか、あの時の一人がトップチューブにまたがったまま上から爺を見下ろしている。爺は顔を上げて「頼むよ、パンク修理は一度で片づけてくれよ」と不平を漏らした。爺の言葉が聞こえなかったのか彼は何も言わずに笠取峠の坂道を下っていく。…
ここはだいぶ上ってきたところ。道が整備されて大変広くなりまるで公園のよう。ちょっと疲れたので道端に腰掛けて一休み。旧街道の左手には植えられて間もない小さな稲。爺は過ぎ去った夏の日を思い出していた...。 過ぎ去った夏を思い出す
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